Business Central
サービス管理
Dynamics 365 Business Centralのサービス管理モジュールでは、出荷先別の納入物件の管理から、保守契約、修理・問い合わせ受付、部品交換履歴の管理、サービス担当者の割当まで、保守ビジネスを網羅的にサポートします。
サービス管理モジュールの位置づけ
Business Central のサービス管理モジュールは、以下のオレンジ色部分をカバーしています。
出荷データを元に保守対象機器情報を自動登録
保守対象となる物件を顧客毎に「サービス品目」として登録することができます。販売モジュールとの統合により、出荷時に自動的にサービス品目を作成することも可能なため、手入力による登録ミスを防ぐことができます。
契約に伴う、煩雑な請求業務を自動化
保守契約などの期間契約情報は「サービス契約」として管理することができます。月次・隔月・半年・年 といった請求サイクルを設定し、適切なタイミングで請求データを自動作成できるため、煩雑になりがちな請求業務を大きく効率化できます。
保証期間や契約情報から、有償/無償対応を自動判定
顧客からの問い合わせを「サービス注文」画面に登録することで、保証期間の内外や保守契約の有無、問い合わせ内容の分類に応じて、有償対応/無償対応の判断を自動で行うことができます。また、受付時間から一定期間を過ぎた場合に管理者にアラートメールを発報し対応漏れを防ぐことも可能です。
故障内容や症状から、解決事例の検索が可能
サービス注文画面においては、対応手順を参照するための「トラブルシューティング」機能や、該当の故障個所・症状に対する過去の解決事例を表示する「故障/解決コードリレーション」機能を活用できます。これにより問い合わせ受付時点で解決できる確率を上げ、サービス対応コストの低減を実現します。
タイムシートからサービス注文ごとの作業原価を算出
サービス担当者はサービス実施にかかった時間を”週報”イメージで登録する「タイムシート」機能を利用できます。これにより、サービス注文ごとにかかった工数の把握と労務費の自動計算が可能です。適正な契約金額の算出や外注計画の策定など、利益増加に向けた施策の実行を強力にサポートします。
スキルや地域により、サービス担当者の割当が可能
顧客からの問い合わせ(サービス注文)をサービス担当者に割り振る「派遣表」機能を活用することで、効率的なサービス実施計画の立案が可能となります。担当者のスキルや担当製品、地域などの条件により対応可能なサービス担当者を割り当てることができます。
貸与品の貸出状況管理が可能
保守対象品の修理に時間を要する場合などに備え、貸与品(代替品)情報を登録しておくことで、貸出状況や過去の貸出履歴を管理することができます。また、センドバック修理など修理対象品を自社で預かるケースでは「サービス棚」機能により修理対象品の現物管理も可能です。
部品交換履歴を管理し、予防保守に有益な情報を提供
「サービス品目」にサービスBOMを保持することで、部品交換履歴の管理が可能となります。部品の交換日をキーにデータ分析を行うことで、部品別故障統計の把握や、部品交換が必要なサービス品目の絞り込みなど、予防保守に有益な情報を提供できます。
定期点検などのサービス計画を自動作成
サービス契約の登録において「サービス期間」を設定することで、一定のサイクルにもとづいてサービス注文を自動作成できます。法定点検や予防保守などの目的により定期的に訪問調査が必要な場合などは、システム側で自動的に訪問予定を作成していくことで対応漏れを防ぐことができます。
前受金取崩の自動化により、月次決算の早期化に貢献
“年払いの保守契約”など、請求・入金と売上計上のタイミングが異なるケースにおいては「前受サービス契約転記」機能を用いることで、前受金取崩の仕訳を毎月自動的に作成することができます。これにより、月次決算における経理部門の手間の軽減が可能です。