Business Centralのマイナー機能を解説していくシリーズ。第一弾は支払調整仕訳帳(Payment Reconciliation Journal)の有効な使い方について解説していきます。使いこなすと非常に便利なのですが、一見機能がわかりにくいので日本で使っている企業はかなり少ないのではないかと思います。

当社では本来の使い方とは少し異なる若干トリッキーな運用方法を行っておりまして、本記事ではその内容についてご説明します。

本来は債権の消込を自動化する機能

Business Central の標準機能である支払調整仕訳帳(Payment Reconciliation Journal)ですが、本来は銀行の入出金明細を取り込んで債権債務(主に債権)の消込や、自動引落分の出金仕訳を自動作成するために利用されるものです。

しかし、日本においては締め請求が一般的であることから請求明細と入金明細の金額(というか粒度)が異なるためうまくマッチングできないことや、また支払調整仕訳帳(Payment Reconciliation Journal)の自動消込は基本的に金額+請求番号で判断されることから、債権の自動消込機能として利用することが難しいのが現状です。

この辺は全銀EDIシステムの利用が本格化し、入金時に消込用のキーをセットしていくような運用が一般化していけば状況は変わるのかもしれません。

実はクレジットカードの精算に使えます。

しかし、摘要から科目を引いてくるという機能は非常に強力なため、当社ではこれをクレジットカードの経費精算機能として活用しております。大まかな流れは以下の通りです。

  1. クレジットカード会社の明細をBCに取り込む
  2. カード明細から費用科目が自動セットされる(仕訳:費用 / 経過勘定)
  3. 最後に経過勘定を債務科目に振り替えて終了(仕訳:経過勘定 / カード未払金)

設定のポイント

まず、この支払調整仕訳帳は銀行口座マスタ(いわゆる銀行補助科目)を最初に指定して運用することになります。ここが少しトリッキーなのですが、銀行口座としてクレジットカードを登録し、その親科目を経過勘定(Controlling Account)に指定しておきます。

そうすることで、上記2のような仕訳(費用 / 経過勘定)を自動で作成できるようになります。

運用イメージ

まず、クレジットカードの利用明細を取り込むため支払調整仕訳帳の画面を開きます。

 

クレジットカード明細をExcelでダウンロードします。

 

これをコピペでBusiness Central の画面に貼りつけます。

 

その後、自動適用ボタンを押すと自動で費用科目と取引テキスト(カード利用明細の摘要)とのマッチングがかかります。

 

以下のようにほぼすべての明細で費用科目が自動セットされました。

 

1件マッチングできなかった”スタデイサプリ”については手動でマッチングを行っていきます。このときBC側でマッチング結果が記録されるため、次回からは自動マッチングされるようになります。

最後に経過勘定を仕入先補助科目(AP Subledger Account)に振り替えることで処理完了です。このときにカード明細のファイルを仕訳に添付しておくと尚よしです。

まとめ

実際に当社でこのような使い方を始めてからは、手で仕訳を入れる場面はほぼなくなり、間接業務にかかる時間を削減することができました。

もちろんBCとは別に経費精算システムを利用されている企業様であれば多くの場合、経費精算システム側に「コーポレートカード連携」オプションがありますので、そちらを利用いただければよいのですが、特段そのようなシステムは使ってないよーという企業様であればBCの支払調整仕訳帳(Payment Reconciliation Journal)を使う運用はおすすめです。

Business Central マイナー機能解説シリーズ、次回は・・・未定です。

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